2015年12月1日火曜日

冬の生存競争!

二子山の麓に、アオバトの羽が沢山落ちていました。
 
アオバトは首から頭に掛けて黄色く、羽が若草色をした綺麗なハトです。
二子山には少数が飛んでくるのですが、見る機会は少ない鳥です。しかし、そのアオバトがタカに襲われて喰われた跡(食痕)が今回 羽を大量に発見した現場なのです。冬になると越冬する為に、高地からノスリ・ハイタカ・ツミ・オオタカなどが二子山にやって来ます。地場のオオタカ・ミサゴ・チョウゲンボウ・ハヤブサを加えると猛禽類のオンパレードになっています。綺麗なアオバトは目立ってしまうので捕食されやすいのでしょうか、生体を観察する機会と同じぐらいに食痕を見つけてしまいます!
 

左側から 尾羽 ・ 初列風切り羽 ・ 次列風切り羽 ・ 三列風切り羽 ・ 羽毛(首の廻り)

2015年7月28日火曜日

シマゲンゴロウが見つかる!

下の写真が7月28日に撮影された葉山町上山口のシマゲンゴロウです。
前回の発見は、’13年9月でしたので、約2年ぶりの棲息確認でした。
前翅の星の形や縞模様が多少違っています、個体差がありますね。
 
2015年7月28日 葉山町上山口にて発見。
 

2013年9月22日 葉山町上山口にて発見。
 
 
2013年に三浦半島としては10年ぶりに見つかりましたが、2年後に又上山口で見つかるという事は繁殖の可能性もあるのでしょうか? 今回も標本にはしないで、元気な状態で放生しました!

2015年6月27日土曜日

梅雨の合間の生きもの達!

谷戸に入ると、いきなり黒い蝶が落ちてきた。 良く見るとこコオニヤンマ♀に捕らえられたモンキアゲハであった! 私が見ているのも構わずに捕食し始めた、しかも田んぼの中で。

 
長いこと生きもの観察をしているが、こんな迫力あるトンボの捕食シーンを見たのは初めてだ!




その田んぼの中にはコオイムシの終齢幼虫が居た、体長は18mmと成虫に近い大きさだ。



 
 
田んぼの上を盛んに飛び廻っていたのが、この真っ赤な ショウジョウトンボ♂だ。
 
 
 
そして今年も外来生物の駆除はこまめにやっています、大繁殖させない様に頑張ります!
 
 


 
最後に休耕田に咲いていたネジバナを載せておきます、たまには植物も必要かと?
 
 


2015年5月28日木曜日

二子山北尾根の生きもの達!

二子山の北尾根に二子山山系自然保護協議会の分岐標識を取り付けに行きながら自然観察!
 
 
去年と同じウマノスズクサにジャコウアゲハの幼虫が2匹いた。
 

習性として地面付近より、1.5m位の高い所に居る様だ。
去年と同じツタに産卵しているのは、この高さが気に入っている証拠だろうか?
 
タカチホヘビ 27cm 昼間に出てくるのは珍しい、シマヘビと似ているが本種は縞が1本しかない。
 

ホシベニカミキリ 最近話題の害虫だ、タブノキを食害するらしいが、タブノキの産卵穴を見つけたことが無い、二子山山系でも増えているのだろうか? (沼間1丁目南台ハイツにて)
 

2015年5月1日金曜日

ホソミオツネントンボ産卵!

今年の葉山の 田んぼ はホソミオツネントンボだらけです!
 
休耕田の荒れ地を湿地化させて7年が経ちますが ホソミオツネントンボの数が数倍になりました。
本日も、ペアだけで20組以上が見られました、神奈川県東部では希少種になっていますが、葉山では棲息数を増やしています。皆様、湿地化の作業にご協力ください。
 
2組のペアが場所を取り合いながら産卵している、神奈川県東部では葉山だけかも!

ホソミオツネントンボ オス  茶色で越冬し、4月頃に成熟して水色になる。
 

水際の草の葉や幹に産卵する。夏には羽化して越冬するが繁殖は来春である。

2015年4月28日火曜日

谷戸の、本日の生きものたち!

谷戸の田んぼや湿地には生きものたちが躍動していました!
 
シュレーゲルアオガエル
 
アサヒナカワトンボ 橙色型オス

ダビドサナエ オス

ホソミオツネントンボ オス

タニシ

ケラ

ケラ

2015年4月17日金曜日

二子山山系 生きもの達が動き出す!

ニホンアマガエル♀ 最近の長雨と突然の高気温に誘われ多くのアマガエルが出てきた。
 

セミの幼虫 何を勘違いしたのだろうか、穴から出てこようとしている。まだ目が白いので土の中に居るべき幼虫だと思う。何方か同定して下さい! 辺りはマテバシイの林でした。
 

如何にも怪しげなキノコ 落ち葉溜りの腐葉土から生えてきている。
 

キクラゲ こちらは非常に美味しそうだ!
 

トリカブトSP 今年の南尾根にはかなりの群生が見られる。ニリンソウではありません、間違ってもお浸しにして食べないで下さい。

2015年4月2日木曜日

今年の 両生類繁殖状況 !

トウキョウサンショウウオの卵嚢 この池では26腹の産卵があった、既に幼生が発生している。

イモリ(アカハライモリ) 早くもメスが歩き出した、少し眠そうだが。

メスの腹部と総排泄孔 

3月24の朝に産卵されたアズマヒキガエルの幼生たち。まだ活発には泳げない外鰓も付いている。

2015年3月24日火曜日

やっと産卵、 アズマヒキガエルの卵塊! 3月24日の調査。

アズマヒキガエルの卵塊 例年より10日ほど遅れている。

産卵後、2~3日経過している。葉山で産卵が確認された池は2ヶ所だけです。
( 3月25日 上山口でもう1ヶ所産卵を確認 うれし~! )

池に沈んでいたトウキョウサンショウウオの被食個体。

頭にツメの跡がハッキリ残っている、犯人はアライグマで間違いないでしょう!

トウキョウサンショウウオの卵嚢、産卵後10日以上経っている。(尾芽胚前期)

こちらは、産卵後1週間程度か? まだ神経胚の状態からダルマ胚になり始めている。

産卵間近のヤマアカガエルのメス、長柄の住宅街に現れた。以前は神社前に水場があったのだが埋め立てられて住宅が建ってしまった!仕方がないので近くの田んぼに連れてきた。両生類にとって、繁殖水場が無くなることは大袈裟な言い方だが地域絶滅を意味する。

2015年3月19日木曜日

二子山山系のイノシシDNA解析が論文になる!

去年の4月に捕獲されたイノシシのDNA解析が論文として神奈川県自然誌資料に載りました。小田原にある「県立 生命の星地球博物館」の発行する神奈川県自然誌資料という冊子に掲載されています。解析結果によると、「 J8 」と言う静岡方面に良く見られる遺伝子型をもっていたそうです。これにより、天城イノシシ園から逃げたイノブタ説や千葉房総半島から泳いできたと言う説は否定されました。更に、茅ヶ崎市などでの繁殖情報が無い事から無断放逐の可能性が高まりました。

http://nh.kanagawa-museum.jp/research/nhr/nhr224.html このリンクから論文を読んでみてください、リンク先の一番下までスクロールした場所に載っています 「二子山山系で捕獲されたイノシシのDNA解析」。書かれたのは、山梨大学の高橋遼平さんと総合研究大学院大学の本郷准教授です。


2015年3月14日土曜日

夜の谷戸生態! ( タヌキが必死に脱出 )

タヌキのペアが現れた。オスは警戒して見張りをしているがこの後、中に入って行った。

エサに夢中になり、仕掛けに触れてしまい捕獲されたメス。必死に穴を掘って逃げようとしている。

驚いたことに 天井の隙間(6.5cm)から脱出を試みる、小さなメスだから可能なのだろう。

お尻も抜けて、脱出成功! このタヌキが居たら、イノシシをおびき寄せるのは無理かな?

こちらはアライグマ。一度捕まったことが有る為、中には入らずに廻りのエサを舐めている。アライグマは捕まっても上記のタヌキ以上に運動能力が高く逃げてしまう。

2015年2月23日月曜日

両生類の産卵が本格化!

春一番なみの温かい雨が降り、ヤマアカガエルとトウキョウサンショウウオが産卵ラッシュ!
 
22日の晩だけで、ヤマアカガエルの産卵数は葉山全体で600卵塊を越えています。
トウキョウサンショウウオはまだこれからですので、10腹程が産卵されていますが、一機に増えそうです。水場には相当数のオスが待機していました!
 
ヤマアカガエルの卵塊。これだけで、30卵塊を越えている。
 
 
この田んぼには60卵塊以上が産卵されている。
 

産卵直後は拳よりも小さい塊りだが、徐々に吸水してソフトボール大になる。
 

水場に潜むトウキョウサンショウウオのオス。水場でメスが来るのをジッと待っている、健気だ!

トウキョウサンショウウオの卵嚢。既に神経胚になっている、産卵後10日前後経っている。